シャドーイング神話崩壊。シャドーイングが効果的ではない理由と解決方法
英語が話せるようになる方法で検索すれば必ず出てくるのがシャドーイングです。シャドーイングとは、英語のCDを流した直後に音読をする練習方法です。同時通訳の専門学校で行われていたトレーニングだったのに、実践的な英語を目指す時代の流れと共に一般の人にも広く知られるようになったと聞いています。
あまり英語学習に詳しくなくても一度は聞いたことがあるシャドーイング。しかもやり方も「CD流す➔音読」というシンプルさです。でもそこには大きな落とし穴があることを多くの英語学習者は知りません。ここまで人気のシャドーイングがなぜ機能しないのか、今回はシャドーイングがダメな理由について説明していきたいと思います。
シャドーイングはできない、分からない、続かない
まずシャドーイングはそう簡単にできません。音声を流して、マネをするように音読・・・しようとしても口が回らないし、なんて言っているのか分かりません。想像の10倍は難しいと思います。さらに何が目的なのか分かり辛いです。どこまでできるようになればいいのか、どこが間違っていてどうやって直せばいいのか分かりません。だから続きません。3日続けることさもなかなか難しいのが実情です。
「シャドーイングができない」から「シャドーイングが楽しい」に変えるための方法
それではシャドーイングはやらない方がいいのでしょうか?意味のないトレーニングなのでしょうか?確かに英語初心者が一人でやるのは効果が出づらいと思います。ですが、きちんとやれば効果は出るのでやるべきだと思います。まずはきちんとやるための知識をつけましょう。
まず音声をきちんと聞くことが大切です。きちんと聞くというのは集中して聞く、スロー再生で聞くだけではなく、「音声変化のルール」を知るということも含まれています。英語の発音は個人個人で異なりますが、大きな音声上のルールに則って使われています。(私はそれを「5つのルール」としてまとめましたが、また別のブログで書こうと思います)
音声変化のルールに関しては、スタディサプリで有名な関正生先生の『世界一わかりやすい 英語の発音の授業』や野中泉先生の『英語舌のつくり方』などがとにかく分かりやすくておススメです。音声学を今まで一度も読んだことがないという人であってもスラスラ読めますし、上級者の方でも知らないことが入っています。
また最近出版された発音本の中では靜哲人先生の『発音の教科書-日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの作り方がいちばんよくわかる』 がちょっと難しめではありますが、英語中級以上の方にはお勧めです。これ一冊あれば音声学に関しては他に本を買う必要はありません。
きちんと英語が聞けるようになれば、音声を聞けば聞くほど英文の中に発見が生まれます。「インターネットのTが消えてインナーネッになってる」「OFが弱化してアフって発音してる」など発見があればシャドーイングも楽しくなってきます。マネができるようになると英語らしい発音になってますますやる気が出ます。
いや、まだ楽しくない、という方もいるでしょう。シャドーイングが嫌いだし苦手という方のために続いてはシャドーイングができるようになるための方法を説明します。
シャドーイングが嫌いだし苦手、でもできるようになるためのステップ
シャドーイングは実はそう簡単にできるものではないとお伝えしてきました。難しい理由の一つがちゃんと聞くことができないからだと先ほどお伝えしましたが、もう一つあります。それはネイティブが話す英語は早すぎるからです。
WPMという言葉を聞いたことはありますか?なかなか知られていない言葉ですが、これはwords per minuteの略で、要は「1分間で発せられた単語数」のことです。ちょっと分かりづらいですね。簡単に言えば英語のスピードメーターだと思ってください。
例えば、一般的な日本人の英語のWPMは100~120くらい(私の感覚)ですが、大学センター試験のリスニングのWPMは140くらいです。でもTOEICのリスニングだとWPMは160くらいになります。ネイティブ同士の会話になると170以上になったりします。
シャドーイング教材のWPMはあなたに合っているものでしょうか?早すぎると全くついていけません。しかしWPMを記載している教材はほとんどありません。だからまずはスピードを落として音読するようにしましょう。かなり落としてもいいです。下げ過ぎかなって思うくらい下げてください。そのスピードでつっかえることなく音声変化通りに音読することが大切です。
ちなみに私はTOEICのパート3&4のリスニングを0.7倍くらいまで下げてシャドーイングをすることを勧めています。そして30~50回くらいそのスピードでシャドーイングしたらやっと1.0倍にします(0.8倍を繰り返すこともあります)。
回数は30回以下にならないように気をつけましょう。英語学習本で大ベストセラーになった森沢洋介先生の『英語上達完全マップ』でも30回以下になると効果が激減する、と書かれています。
シャドーイングの正しいやり方が分かったら次にすること
シャドーイングに少し慣れてきたと思います。しかし、どこまでやればいいのかというのはなかなか分からないと思います。私のお勧めは自分のシャドーイングを録音(または録画)することです。客観的にみることができれば自分の課題や適切な練習量がわかるはずです。
しかし実際はなかなか判断するのが難しいと思います。そんな人のためにリラボでは「たった60分であなただけの課題が分かる無料カウンセリング」をやっています。完全無料で、しかも効果的に練習するためのアドバイスも3日間のオンラインサポートまでついています。興味のある方はぜひこちらよりご連絡下さい。
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リラボ専属トレーナー 大島
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